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オープンガーデンいわき:オープンガーデンツアー記録

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  10周年記念オープンガーデンツアー 「早春篇」   2008年4月13日実施

  オープンガーデンいわき発足から10年を受け、記念行事として一般参加を募ってのオープンガーデンツアーを実施しました。記念ツアーということで4月〜6月まで毎月1日実施することとし、それぞれ季節にあったテーマの庭を巡ることになりました。第1回目は「早春篇」と題し、球根植物や花壇花、花木を楽しめる庭をセレクトしました。市内では桜が満開の時期、小型バス2台をチャーターして7軒を訪問。参加者は34名でした。 

ミモザが待っていてくれました
  最初に馬の温泉で満開の桜を堪能してから向かったのは遠野のモンペールさん。例年に比べ、ミモザの開花が遅れていたようで、ツアー当日はいっぱいの黄色で迎えてくれました。ミモザもさながら、石垣に咲くユキヤナギも見事。巨石と植物のバランスが絶妙です。お茶のサービスまでいただいてしまいました。どうもありがとうございます。
  ひととおり庭を見て回った後、道路を挟んだ山林の遊歩道を散策。庭主の谷重さんからご挨拶がありましたが、6月に東京へお引っ越しされるとのこと。30分ほどの滞在時間はあっという間でした。お名残り惜しいですが、東京に行かれてもどうぞお元気でお過ごしください。

パンジーたちがお出迎え
  次に訪れたのは同じく遠野地区の永瀬さん宅。春はパンジーでいっぱいと聞いておりましたが、その通りでした。敷地に一歩踏み入れると辺りはまばゆいばかりに色鮮やかなパンジーたち。毎年種から育てているそうです。花がら詰みは大変とおっしゃっていましたが、春らしい素敵な景色を見せていただきました。
  フロントエリアだけでなく、広い敷地内には花木なども充実しており、阿武隈山麓の山々を借景に素敵な景観を作り出していました。




春も圧倒的な花の量
  3軒目にお伺いしたのは、まるで植物園かと思うような珍しい植物たちでいっぱいの葉田野さんのお庭。バラのシーズンは圧倒されるような植物群が見事なのですが、今の季節は若干すっきりしていたため、また新たな草木の発見があったりしてとても良かったです。ホクシアやムスカリのコレクションも見事。バラやクレマチス、スモークツリーやミモザも誘引しているトレリスも、葉っぱが茂る前の季節だけに、参考になるポイントがはっきりとわかりました。さらなる庭造りのため、家の裏にあたる敷地も確保したとのこと。今後ますます楽しみです。


淡い春色に染められた庭
  引き続き花遊庭さんへ移動し、昼食の時間を取りました。お庭はシデコブシや土佐ミズキ、日向ミズキなどの花木が淡い彩りを添えてとても春らしい光景でした。昨年末から取りかかっていた池のリニューアルもすっかり終わり、水辺の周りには新しい風景が広がっています。足下に目をやればクリスマスローズやバイモユリが楚々とした花を咲かせ、ビオラや水仙たちと色彩のハーモニーを奏でていました。葉を落とした“庭主”のヤマモミジもすごい存在感です。




花いっぱいの可愛いお庭
  花遊庭さんを拝見して昼食後、鹿島の中村さんのお庭へ向かいました。チューリップなどの球根類のほか、色とりどりの花壇花で庭内はいっぱい。エッグアートにも力を入れている庭主さんは、家の一室をエッグアートギャラリーに改装していて、作品の数々も拝見させていただきました。昨年思い切って剪定したというミモザが実に見事。ハナミズキも今年は花付きがいいようです。





桜づくしの寺の境内
  次にお伺いしたのは平の良善寺さん。庭主さんはかつて当会の会員さんでしたが、ピアノや絵画も手がけていて多忙なため、現在は協力庭友としてイベント等でご協力いただいています。広い境内に大きく広げた枝に咲くのはしだれ桜や山桜。山門には戊辰戦争の際に開けられた銃弾の痕が残っており、木々の様子からも歴史の一遍を垣間見ることができました。お庭を巡ると、お寺とは思えないほど他種類の植物たち。山野草の数々はもちろんのこと、なんとバラ園まで。眼下に見下ろす松ヶ丘公園の桜も借景に、春らしいひとときを過ごすことが出来ました。


南仏風とはそういうことか
  良善寺さんを巡っているうちに降り出した雨は、残念ながら本格的な雨天となってしまいました。最後にお伺いしたのは絹谷の沖田さんのお庭。いわきに引っ越して来られ、庭造りをはじめて1年ほど。とにかく広い敷地なので、今後いったいどうなるのだろうと思っていましたが、会員の鈴木百合子さんの強力なバックアップをいただいて、畑だった敷地が見違えるほどの様子を見せていました。ガイドブックには南フランス風ガーデンを目指すようなことを記述しましたが、ヨーロッパのお城なんかでは兵士たちの食料供給のためにガーデンと畑がうまく混在しているそうなのです。ひっそりと珍しい植物もあるのもポイント。今後、花壇も畑も生育していくと共に、まだまだ手をつけていない敷地がかなりあるので、今後が楽しみでなりません。

  春の陽気はどこへやら、とても寒い1日で、さらに午後からは雨が降りしきるという悪天候でした。しかし、その寒さを吹き飛ばすかのような情熱を感じる1日でもありました。冬の寒さが厳しかったためか花木の花付きもよく、特にミモザとハナミズキは見応えがありました。この時期、木々はまだ葉を出す前なので、庭の見通しが良く、色鮮やかな花々が特に目立ちました。次回5月はうってかわって緑いっぱいのツアーになります。

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